「トンボ」って何？印刷データを作るときに知っておきたい基本のこと
yashiki_admin
デザインや印刷の話をしていると、ときどき出てくる「トンボ」という言葉。
「え？虫のトンボのこと？」と思った人もいるかもしれません。
実はこれ、印刷データを作るうえでとっても大切な“目印”のことなんです。
この記事では、「トンボってなに？」「どうして必要なの？」という疑問を、やさしく解説します。
トンボってなに？
「トンボ（crop marks）」とは、印刷物をきれいにカットするためのガイド線のこと。
印刷したあと、紙を正しいサイズに切るときの目印になります。
たとえば、A4サイズのチラシを作るとき。
実際の印刷データはA4より少し大きく作られていて、その外側に「トンボ」という線がついています。
印刷所では、このトンボを見ながら裁断機でスパッと切ることで、きれいにA4サイズに仕上げてくれるんです。
トンボにはいくつか種類がある
トンボといっても、実はいくつかの種類があります。
どれも小さな線ですが、それぞれ役割が少し違います。
外トンボ（仕上がりトンボ）
印刷物を最終的なサイズにカットするための線。
「ここで切ります！」という目印です。
内トンボ
仕上がり範囲を示す線。
「この内側までが印刷される部分」と確認するのに使います。
センタートンボ
紙の真ん中を示す線。
左右のバランスを取るときに便利です。
トンボとセットで大事な「塗り足し」
トンボといつもセットで登場するのが、「塗り足し（ぬりたし）」です。
印刷のとき、紙をカットする位置がほんの少しズレることがあります。
そのズレで紙の端に白い線が出ないように、背景や写真を仕上がりサイズより少し外側まで広げておくのが「塗り足し」です。
たとえば、A4サイズ（210×297mm）に3mmの塗り足しをつけると、データの大きさは216×303mmになります。
このちょっとの余裕が、仕上がりをきれいに見せるポイントなんです。
Illustratorでトンボをつけるには？
Illustratorを使っているなら、トンボは簡単に作れます。
- 仕上がりサイズのアートボードを作成
- 背景や写真を外側まで3mm広げる（塗り足し）
- オブジェクトを選択して、
［オブジェクト］→［トリムマークを作成］ をクリック！
これでトンボが自動的に作成されます。
PDFで書き出すときは、「トンボと塗り足しをつける」にチェックを入れるのを忘れずに。
まとめ：トンボは“きれいに仕上げるための小さなヒーロー”
トンボは、印刷物を正しいサイズで仕上げるための大事なサポート役。
普段あまり目立たないけれど、仕上がりの美しさを守ってくれる頼もしい存在なんです。
データを入稿するときは、
- トンボがちゃんとついているか
- 塗り足しが設定されているか
この2つをチェックしておけば安心です。
ちょっとしたポイント
印刷会社によっては「トンボ付きで入稿」「塗り足し3mm必須」などルールが違うことも。
入稿前にガイドを確認しておくと、トラブルを防げますよ！
追伸…
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